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「大気汚染物の硫酸と樹木の立ち枯れの関係・木炭による枯れ防止試験」大森先生

さる6月、新潟で開催された
木質炭化学会での大森先生らの報告
「大気汚染物の硫酸と樹木の立ち枯れの関係・木炭による枯れ防止試験」
をアップします。
大森先生からデータを送っていただきました。
化学的な内容なので、やや難しいかもしれませんが、
ゆっくり読めば大変わかりやすいです。
それにしても、森林の土壌のPHがどれも5未満だとは驚きです。
七ヶ宿でも4という場所はありましたが……。

細々でも、微々たるものでも、炭撒きを継続することは大変重要なことです。

下記画像クリックでPDFをダウンロードできます。
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マツ枯れのメカニズムなどについて@大森先生

大森禎子先生より、松枯れのメカニズム、衰退したアカマツ材の高さ別成分、土壌の酸性化で枯れた松材について、
論考をいただきましたので、大森先生の許可を得て、紹介させていただきます。
具体的で地道な成分分析から、ものごとの本質を明らかにされていく大森先生の姿にいつも感服しております。
化学オンチな方には少々、難しいかもしれませんが、分かりやすく解説されていますので、ぜひご覧ください。
政界だけでなく国だけでなく、環境もひたひたと深刻なことが進行しています。
pdfでダウンロードしたい方はこちらをクリック

松枯れのメカニズム、衰退したアカマツ材の高さ別成分

A 高さ別成分の含有量(%/灰)
採取地:前橋市富士見町石井 個人所有林-採取日:2000.8.19 根元年輪43本 直径21cm
oomori2012-12-3
oomori-2012-12-a.jpg
図A:アルミニウム(Al)は水と吸収されて、樹木の中のリン(P)と結合してリン酸アルミニウム(AlPO4)になります。リン酸アルミニウムは、溶解度表に示すように溶解度が非常に低いので移動が出来ません。シラビソの枝の先端のリン酸濃度を測定すると、5月は前年の2倍、9月は5月の5倍も含まれます。樹木の成長には急速に大量に、Pが必要でも移動できなくなれば、成長は出来なくなり枯れます。


B 水による溶出成分量
Ca(%/灰)、イオン濃度(mg/dm3)-試料10g:水25g、,60分間後の溶出量
oomori2012-12-1
図B:土の中には硫酸イオン(SO42-)が含まれ、Alを溶かして吸収されて、AlがPと結合した後は不用なため、高さ12mまではOに近い値で、先端の15m先で大量に蓄積されています。先端でリン酸が不足し、不用なものが蓄積することは、梢枯れの原因になります。

C 風乾減量(%)-室内で乾燥
oomori2012-12-2
図C:試料を乾燥した時の、風乾減量を示します。3m以下では減量は15%以下で 、6mからは50%を超えています。3m以下では松脂が、目で見ても明らかに含まれますが、6mから上では含まれていません。リン酸不足で松脂の合成が出来なくり、水分だけしか含まれな いので、乾燥量が多くなったと考えられます。松脂が出なければ、虫は主食として好都合ですし、ねぐらの孔も松脂で塞がりません。その結果、虫は大繁殖できます。この近辺のマツ林は、7年後には見渡す限り切り倒され、草に覆われていました。

 植物も動物もリン酸は必須成分で、不足すると成長できません。虫の進入孔が無くても、多くの木が枯れています。原因は、金属イオンによるリン酸の不活性化によると考えます。木を主食とする虫が存在しなければ少し長く生きると思いますが、いずれ成長が止まり、衰退して病虫害の抵抗成分が合成出来なくなり、枯れます。ナラは金属イオンにより、リン酸の不活性化に加えて、タンニンは吸収された鉄イオンと化合してタンニン酸鉄になり無毒化されるので、主食として好都合になり虫は大繁殖できます。タンニンによる渋味は口内のタンパク質と化合する現象で、鉄と化合したタンニン酸鉄はタンパク質と化合できなくなり渋味がなくなります。

土壌の酸性化で枯れたマツ材
立ち枯れたマツの年輪-採取地:群馬県太田市金山城址-採取日:2004.5.29
oomori2012-12-4
 変色は大気染物の硫酸により溶出した二価の鉄イオン(Fe2+)とリン酸(PO43-)の反応による変色です。二価の鉄イオンがマツの木の中でリン酸と化合すると、リン酸第一鉄になり、次ぎに、酸素で酸化されてリン酸第二鉄になるとき暗青色になります。中心と左側が変色しない理由は、左側が落雷により樹皮が無くなり水が根から吸い上げられなく、中心も水が移動しませんから、二価の鉄も運ばれなくて色が付きません。前の表Aに示すように、アルミニウム(Al)とリン(P)が化合すると、その場にとどまっていますがリン酸アルミニウムは無色ですから分かりません。土壌には、鉄よりアルミニウムが多く含まれ、溶けやすくて吸収されます。上の写真の年輪は、1973年から1995年までと、1973年より前と比較すると、左側の色の付かない所も同じように非常に狭く成っています。これはアルミニウムを吸収してリン酸アルミニウムになり、リン酸不足となり成長ができなくなったためと考えられます。その後、二価の鉄の濃度がだんだん高くなり、変色部分が見える様になりました。落雷の後、樹皮を失った分、5年間は年輪幅を広げ、水や養分を吸収しましたが2000年に枯れて切り倒されました。
 二価の鉄イオンは、砂鉄の多い土壌に硫酸が加わると生成します。太田市近辺は、砂鉄の産地で「たたら沼」の地名もあります。この近辺は砂鉄が4.3~5.2%有りました。この現象は岐阜県可児市でも見られ、砂鉄は4.5%有りました。七ケ宿は0.3%でした。

 動物や昆虫の絶滅は、食料と住み家の減少と言われますが、樹木は環境汚染で、リン酸が不活性化して、リン酸不足と同じ現象になり、衰退し、防御成分が減少すれば、病虫害は大繁殖します。1970年代から、虫も入らず、いろいろな植物が枯れていますが、最大の原因は、金属イオンによる、植物の必須成分のリン酸の不活性化によると考えられます。
 さらに、大きな問題が起きています。殺虫剤や農薬による昆虫の減少です。会津のナラ山8ヘクタールの土壌の試料を取るのに、草や灌木をかき分けても、蜘蛛も蛾も蝶もいません。ナラの木には虫孔から樹液が出ても、カブト虫も蜂もいません。兵庫県でも熊森会の方々が山を歩いても虫がいないことに気づかれました。秋田の男鹿半島でも起こっていることが報告されています。蜂蜜の蜂ばかりでなく、昆虫の減少は、虫媒花の樹木の子孫の存続が不可能になり、多くの植物の絶滅が起こります。
 経済発展か、人間を含む動植物の存続方法を真剣に考える時期になりました。

ナラ枯れの炭による防止効果について-大森先生より

narakaree-oomori
大森先生から「ナラ枯れの炭による防止効果について」
が届きましたので、ご案内します。
炭の水による溶出成分の分析結果から、土1キロあたりにどのくらい炭をまくとよいかということが導き出されています。炭を撒くときの目安になります。

画像クリックでpdf(グーグルドキュメント)ダウンロードできます。
ご活用ください。

sumi-yousyutsu

大森先生のコメント------------------------------------------------------------------------------
3月27日は宇都宮大学で森林学会があり、15分間の講演でしたがマツ、ナラ、タケ枯れの話をしてきました。炭の水による分析結果がありますから、撒く時の目安になると思います。炭化温度が低いと溶出量が低くなりますが、炭が酸性溶液を吸収すれば炭の中で中和します。

雪のpH測定についてのアドバイス

雪の pH測定日誌をアップしたところ、さっそく大森先生から貴重なアドバイスなどをいただきましたので、転載します。
一応、今回の雪のpHの測定にあたっては、融ける前に、その夜降った分のみを、すぐ次の朝に採取して、測定したデータです。転載分中にある河川文化は、大森先生の講演録が入っている書籍です。まだの方はぜひご一読下さい。

『河川文化 河川文化を語る会講演集 <その30>』
■硫黄酸化物と樹木の立ち枯れの関係   ―炭による立ち枯れ予防と二酸化炭素の削減―





今年は雪が多くて大変ですね。雪のpH測定ですが、雪のpHは降ったら直ぐにポリ袋に
入れて置かないと、汚染物は、雪が解ける前に、「凝固点降下の原理」で汚染物が先に
解けだし、雪には汚染物が無くなります。「河川文化」p.118の中央くらいの説明とp.119
の表10に示してあります。それは、海水は塩が溶けているために0℃以下になっても凍
らない原理で、その反対に、雪が解ける前に汚染物が溶け出します。その結果、春先に
なると、一度に汚染物が解けだして、川の水のpHが低くなることがあります。同じ場所
でpHを計ると分かると思います。雪解けショックと言って、急にpHが下がり、魚が死ぬ
事があります。魚の養殖場等に入ると稚魚が全滅します。カナダではマスが沢山死んで
、細菌も検出されず原因不明になり、調査すると雪が解け、土壌が酸性になり、アルミ
ニウムイオンが溶けだし、魚のエラで中和されて水酸化アルミニウムになり、エラに貼
り付いて呼吸が出来なくなり死にました。
2011.2.11                      大森禎子

大森先生から/貝殻や灰、炭をまくことの効果

大森先生から/貝殻や灰、炭をまくことの効果
ご存知の方も多いと思いますが、唐桑町のNPO「森は海の恋人」の畠山さんと、先日ご縁ができました。そこで森の衰退の話をしていて、ホタテ貝の貝殻が大量に出るので、それを酸性土壌の中和に使えないかというアイデアをいただきました。また、灰をまく場合はどうかという話も出ました。
その旨、大森先生に質問したところ、丁寧なお返事をいただきました。雨のpHの測定に関しても、アドバイスいただきました。せっかくですので、それを皆さんとも共有したく、大森先生の了解も得て、紹介させていただきます。


化学式も出てきますので、やや難しい部分もありますが、要約すれば、貝殻は焼いてから粉砕してまくとより効果が高いということです。灰の場合は、土と混ぜてまくようにするといいようです。

文章の中で出てくる「河川文化」とは、財団法人日本河川協会出版の(書店では買えません)『河川文化/河川文化を語る会講演集その30』の中の、大森先生の著作の文章『硫黄酸化物と樹木の立ち枯れの関係』のことです。
リンク貼りましたので、興味のある方はぜひ購入してご購読下さい。

また、文中に出てくる甲野さんは、多摩在住の武術家で、8/23,24の議員連盟のナラ枯れ視察の折、ちょうど我が家に来訪していて、視察にも同行していただき、その感想を自身のサイトにアップされています。それもリンク貼っておきますので、よろしければご覧下さい。

甲野善紀さんの随感録


河川文化その30



佐藤光夫様
雨のpH拝見しました。4.21〜6.88と非常に開きがあるのは、汚染物だけではなく「河川
文化」p.116の図3に示すように降り始めは汚染物の濃度が高いことから、降雨量も関係
しているかと思います。降雨量が少ないとpHも低くなります。近くで雨量を測定してい
る所で調べるか、ペットボトルを肩のところから切りとり、上は漏斗代わりに逆さに重
ね雨水を受けて、体積と切り口の面積を測り降雨量を計算で求めて量っても、目安に成
るかと思います。
直接雨を受けると、雨粒が雨水に落ちたとき跳ね上がり外に出るので誤差なります。風
で飛ばないように、その装置をバケツにいれ周りに石を入れておくとか、しかし、
バケツの縁や石に当たった跳ね返りの雨が入らないようにすることも必要です。
 先日同行された、甲野善紀氏の随感録8月25日文は強烈な感想で、話と実物の観察では
人の心の伝わり方がこんなに効果が異なるかと思いました。今日は永田町で環境検討委
員会があり、先日の写真と8月25日の随感録を皆さんに回しました。私が話すことより別
な方が話した方が、本当に大変なことに成っていると思ったことと思います。


大森917_1_1
大森917_1_2
100917_2.jpg
プロフィール

光夫

Author:光夫
酸性雨によって森林が衰退し、樹木が枯れ始めています。これを予防しようと、森を元気にするために、水源の町、宮城県七ヶ宿で、森に炭をまく活動をしています。

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